頸椎症・頸肩腕症候群
頸椎症・頸肩腕症候群とは
頸椎症とは、首の骨(頸椎)や椎間板が加齢などによって変性し、神経を圧迫することで首や肩、腕に痛みやしびれを起こす病気です。椎間板の変性や骨の変形(骨棘形成)が関わっており、中高年以降に多くみられます。
一方、頸肩腕症候群は、必ずしも骨や神経の異常が原因とは限らず、長時間のデスクワークや不良姿勢、精神的ストレスなどによって首や肩、腕に痛みやだるさ、しびれが現れる症候群のことをいいます。器質的な異常が認められる「頸椎症」とは異なり、筋肉や神経のバランスの乱れによる機能的な問題として説明されることが多いです。
頸椎症・頸肩腕症候群の原因
頸椎症は、加齢に伴う椎間板や靭帯の変性、骨棘の形成による神経圧迫が主な原因です。
頸肩腕症候群は、長時間のパソコン作業やスマートフォンの使用などによる不良姿勢、精神的緊張、冷えなどが原因となり、首や肩周囲の筋肉が過剰に緊張することで発症するとされております。
頸椎症・頸肩腕症候群の症状
頸椎症では、首のこりや痛み、腕や手のしびれや力の入りにくさ、首の動きの制限などが見られます。症状が進むと歩行障害や巧緻運動障害(細かい手作業のしにくさ)が現れることもあります。
頸肩腕症候群では、首や肩の重だるさ、肩甲骨周囲のこり、手や腕のしびれ、頭痛や倦怠感など多彩な症状が出るのが特徴です。
頸椎症・頸肩腕症候群の治療方法
頸椎症の治療は、薬物療法や理学療法、姿勢改善を基本とします。症状が強く神経麻痺が進行する場合には手術で神経の圧迫を取り除く必要があります。
頸肩腕症候群では、姿勢の改善や生活習慣の見直し、温熱療法やリハビリでのストレッチや筋緊張の緩和が重要です。ストレスコントロールや作業環境の改善も有効です。いずれの場合も、早期の対応と継続的なリハビリが症状の改善に役立ちます。